桜母ちゃんです(^^)v
前回の記事で合理的配慮の申し入れをした桜母ちゃんと太陽くん
二年生に進級しいよいよ進学する高校を視野に入れて動き始める時がきました
高校見学へ行く
合理的配慮を頂きながら普通学級で勉強できるようになった太陽くんは毎日楽しそうに学校に通うようになりました
ただ・・・。桜母ちゃんには不安なことがありました。
高校受験への不安
それは・・・。高校受験への不安
合理的配慮を申し込んだとき学校側から言われたことがありました
この学校で受けていた合理的配慮が受験の時にも同じく配慮されるとは思わないで下さい
と言う言葉。
ずしりときたのを覚えています
高校受験の際にはその学校に直接、受験の際の合理的配慮の申し入れが必要と言うことです。
もちろん、中学校で受けていた合理的配慮は学校長からの調書によって実績とみなされ、受験で合理的配慮を受けられる可能性もある
ということなので、無駄にはならないと思います。
しかし、まだ当時障害者支援法があまり世に知れ渡っておらず、公立高校では少々「合理的配慮」という言葉がちらほら聞こえ始めた頃・・・。私立学校に至っては「努力義務」という言葉で逃げて行ってしまうところは多かったのです。
実際、桜母ちゃんが直接高校に電話をして、受験の際の合理的配慮をお願いできるかどうか問い合わせをした所、
「うちは一切そういった配慮は出来ません」
ときっぱり断られた所
「合理的配慮を受けて合格しても、そのあとうちの高校には特別支援級はありませんよ。個別に指導したりすることも出来ませんよ」
と言われたり・・・。
そうやって直接断られたり、高校からは支援級がない(義務教育ではありませんものね・・・でも学びたい人はいるのに!)と言うことを目の当たりにする度に、高校受験への不安が膨らんで行くのでした。
発達障害児を受け入れている高校(専修学校)
そんな時、支援級の担任の先生からこのようなお知らせがありました。
情報専修学校で発達障害の子も積極的に受け入れてる学校がありますが見学に行ってみますか?
取りあえず見に行くことを太陽くんにも提案することにしました。
学校の下調べをする
下調べをしてみるとその学校の概要はこんな感じでした。
毎日学校へ登校するシステムで社会に出たときの適応能力を身につける
情報の専門授業を受け、資格取得を目指す
提携する私立の高等学校の卒業資格を取得することが出来る
高校課程3年間を終えたあと、同じ校舎内で専門課程2年間に進学することが出来る
一人一人を就職までサポートする
そしてそれを実現するために具体的に行っていることが
①勉強が苦手な徹底した寄り添い指導
②学校への行きしぶりがある生徒への徹底した寄り添い指導
③集団生活が苦手な生徒が少し靴慣れるための徹底した寄り添い指導
④学校嫌いの生徒に『学校は楽しいところなんだ』経験をしてもらう寄り添い指導
⑤今まで保護者の方にやってもらっていたことを自分一人で出来るようになるための寄り添い指導
⑥3年間で「卒業後、社会生活を送っていくための適応力」を少しでも身につける為の寄り添い指導
※上記同専修学校パンフレットより引用
上記の内容を実践していると言うことが分かりました。
学校案内や先生方のお話などからなんとなくこの専修学校の内容が見えてきました
何か理想的じゃない???
本当にこの通りなのか見学に行かなくちゃ!
高校見学を申し込む
早速支援級の担任の先生を通じて高校見学の申し込みをしました
それは中学2年生に進級して6月頃の事でした。
当日
さて、見学日の当日が来て太陽くんと二人出かけていきました。
住んでいた場所からはどうやら自転車で30分くらいで行けそうでした。
そんなに遠くまで一人で自転車で行かせたことは無かったので少し不安でしたが、もし通うなら何度も練習しよう!と思いながら、今回は車で行ってきました。
学校の中を一通り見学する
当日、体育館でパンフレットや案内用紙などを頂き1時間ほど学校の説明がありました
そのあと色々な教室を見て回ることが出来ましたが、各教室では先生や実際に通っている学生さんが数名みえました。
実際に授業を受けている風景を見ることも出来ました。
職業訓練の授業もありました。
その日は一通り、学校の中を案内して頂いて次回、体験会に来たい人は申し込んで下さい。というスタンスでした。
その日の感想
パソコン沢山あった!自販機があった!携帯持ってきていいって!
と興奮気味の太陽くん
そうだね!とっても綺麗だったし先生達も優しかったね!
もちろんこちらも興奮気味www
一通り学校の中を見せて頂いて、落ち着いた雰囲気の学校であることは分かりました。
体験授業の参加
7月の体験授業も来たい!
そうだね!申し込みしようかっ
体験会の申し込み
7月には実際に体験会があると言うことで早速中学校の先生に連絡し申し込みをしました
まだ2年生なので3年生が優先的に体験会に行けると言うことで人数に余裕があったら受け入れて頂けるとのことでしたが
参加できるという連絡があり当日を心待ちにしていました。
体験会当日
前回の見学の時もそうでしたが、当日はひまわりちゃんはお留守番なので 太陽くんと母ちゃんは二人きりで出かけます。
太陽くんにとってはそれもまた嬉しいようでいつもより沢山の話を二人でする事ができました
体験会では、実際にパソコンを触ることが出来ました。
先生が一斉に話をしながら授業を進めていく傍らで
分からないことがあると学生の先輩が駆けつけてくれました
桜母ちゃんは、先輩たちも太陽くんと同じように発達障害の特性があることが分かりましたが みんな一生懸命自分の分かることを中学生に教えてくれていました。
そんな先輩達の姿を見て、何年か経った時の太陽くんを想像して嬉しくなる母ちゃんなのでした
Unityが使えた!楽しかった!この学校来たい!!
体験の様子を見ていて、
太陽くんは次から次へやりたいことが多すぎて先生が説明して、次に行っていてもついついやりたいことをやり続けてしまって、結果今何をしているのか迷子になってしまう。事が何度もありました。
母ちゃんはヒヤヒヤして何度か「次にすすんでるよ!」とお節介にも声をかけてしまうのですが
ちゃんと聞いてるから大丈夫
と言いながら少しずつ遅れてついて行く
実際の授業だったらこの拘りを振り切らないとついて行けないだろうなぁ・・・
と心配しながら見ていたのですが
先輩がのぞきに来てくれて 面白いことをしてるね!
っと共感してくれて太陽くんのやりたいことを一緒に進めてくれて、
そして先生の今説明している所に連れて行ってくれる
私は子離れが出来ていないなぁ。子ども達の方がしっかりしてる!
と反省するのでしたwww
夏休みに合計4回の体験授業
そしてまた、夏休みにも計4回もの体験会があるというので全部申し込むことにした
太陽くんなのでした。
夏休みの体験会を終えて
2年生の6月に初めてこの専修学校に見学に来て以来
8月の終わりまでに合計で6回もこの専修学校に来させて頂いた太陽くんと桜母ちゃん
桜母ちゃん的には
授業は発達障害や不登校だった子達にも寄り添って進めてくれて
太陽くんの好きなパソコンを沢山触れて
3年後は進学、就職どちらの道も選択できる
というこの学校が太陽くんの進むべき道として見定めて良いのではないかと感じていました。
正直、普通校では支援級もなく受験で合格してもその後の授業について行ける保証がないかもしれない。
レベルが高い物を求めて、本人が潰れてしまったら、この先生きていくのに険しい道が待ち受けている
それならば、支援を受け入れながら自分にあったスキルを身につけて、社会に出て行く用意をした方が良いのではないだろうか。
その様に考えました
太陽くんの変化
ところが、あんなに楽しいといって何度も何度も専修学校へ体験授業にいっていた太陽くんに変化が現れました
やっぱりあの高校行かない
え???何で?どうしたの??
ビックリしました。
あんなに楽しんでいたのに!
支援を受けたくないお年頃
学校全体が支援級みたいなんだもん
僕行かない
僕は普通だから
何てこと!
桜母ちゃんは憤慨しました
「行きたくない」と言った事にではありません
太陽くんが
通常学級=普通
特別支援級=普通ではない
と評価したことに思わず憤慨してしまいました
発達障害があること
不登校があること
勉強が苦手であること
色んな人が色んな個性を持っていてあたりまえ
それを普通では無いと評価した太陽くんに対して憤りを感じたのです
ただ、この憤りは一時の物でした。
私は発達障害児の母親です。
だから自分の子どもを普通では無いと言われることにとても抵抗があります
多くの人は誤解をしています
わがままなだけ
こだわりがあって変わり者
保育の現場でも発達障害のある子どもさんは誤解されることが多い
そう思っているわけでは無いのに行動のせいで嫌われたり、怒られたり
沢山のストレスを抱えながらもそれを言葉にすることすら難しくて
日々葛藤の中で生きるしか無い
それを身近に感じてきていた桜母ちゃんにはとても受け入れがたい発言だったのです
しかし、
発達障害児の対義語は定型発達児
特別支援級の対義語は通常学級(普通級と呼ばれることもある)
そもそもそれが、今回の太陽くんの気持ちを揺るがせた原因の一つだと気が付きました
小学校までは自分のペースで学習が進めて来られた太陽くん
中学校に進学して2,3学年分レベルを落としての学習を強いられた太陽くん
通常学級で勉強するようになって自分の場所はココだと思うようになったのは仕方が無いことだったのかもしれません
僕は普通だ!
それ以来、口癖のように
僕は普通だから
と言うようになりました。
その度に母ちゃんの心は砕けそうになりました。
難しい年頃になってしまった。
支援によって行きづらさは改善されるのに、支援は必要ないと言う。
「僕は普通だから」
と支援をつっぱねる。
授業中に黒板を板書する代わりに撮影することも拒否するようになり
「みんなそんなことしてないから」
とノートを取ろうとする
でも書けないから耳だけで授業を聞くようになった
何よりも「自分は普通じゃ無い」と思ってしまったから「僕は普通だ!」と主張する
桜母ちゃんは話しました。
「太陽くんは視力が悪い人は普通では無いって思うの?眼鏡をかけることは恥ずかしいことだって思うの?」
「足が悪い人が車椅子を使うことで移動できるようになるのに、それはダメな事だって思うの?」
「やりたいことがあるときに、やれるようにするための努力や支援は恥ずかしいことなの?」
と今思うと理論詰めだったと思います。
太陽くんは
違う!違う!!違う!!!違う!!!!
眼鏡も車椅子も悪くない!そうじゃない!
それと僕はちがう!!
と泣きそうになりながら
人を否定したいわけじゃ無い
自分が普通と言われたいだけ
であることを一生懸命説明してくれました。
思春期の始まり
今思うとそこが思春期の始まりだったように思います。
自分が相手からどのように見られているのかを気にすることが出来るようになってきた。太陽くんの成長の一つだったのです。
無理をさせない追い込まない
私にも中学生と言う時期はあったし、
言葉に出来ないモヤモヤもあって、その時の太陽くんの気持ちが1ミリも分からないわけでは無い・・・。
もしかしたら、通常級の中で「お前変わってる」と言われたかもしれない。
(どうやらそれは当たりだったらしい)
だから、一端高校の話は置いておくことにしました。
高校はゆっくり決めれば良いよ!また色んな高校を見学に行こうね!
そうして、初めての高校見学は幕を閉じました
頑張ってる!あたし!
頑張ってる!天使ママ!
頑張ってる!病気っ子ママ!
頑張ってる!自閉っ子ママ!
頑張ってる!シンママ・シンパパ!
頑張れ!脱モラハラ!
☆今日の桜ニャンズ☆